Scalar State
 
 
 

| Render Tree の使い方

カテゴリ: データ > シェーディング状態

シェーダ ファミリ: テクスチャ

出力: スカラ

レイトレーシングのステートストラクチャでスカラタイプのパラメータを使用可能にします。このノードは、特にハイレベル情報を必要としないシェーダの作成者がレイトレーシングを適用するときに使用します。

このツールを正しく使用するには、mental ray 1.9、2.0、あるいは 2.1 においてシェーダ記述の知識が必要です。

名前(Name)

シェーダの名前。任意の名前を入力するか、デフォルト名を使用します。

State

以下のスカラタイプパラメータのうち1つを選択できます。

[レイ長](Ray Length): 評価中のサーフェイスを交差する最後のレイの長さを返します。

[スクリーン位置: ラスター X](Screen Position: Raster X): 評価中のピクセルのラスター空間における X 座標を返します。範囲は[0..RESX-1]からです。

[スクリーン位置: ラスター Y](Screen Position: Raster Y): 評価中のピクセルのラスター空間における Y 座標を返します。範囲は[0..RESX-1]からです。

[モーションブラー時間](Motion Blur Time): 評価されたピクセルのシャッタ時間を返します。モーションブラーがオブジェクトに適用される際、テクスチャを見せたり隠したりするのに便利です。0..shutter_speed と表わします。

[出射レイの屈折インデックス](Index of Refraction of Outgoing Ray): 評価中のサーフェイスを離れるレイのIORを返します。

[入射レイの屈折インデックス](Index of Refraction of Incoming Ray): 評価中のサーフェイスに入る、またはサーフェイスにぶつかっているレイのIORを返します。

[Dot of Surface Normal] -- サーフェイス法線とカメラ視線レイ(インシデンス)の内積を返します。

[重心A/横方向のヘア](Barycentric A / Crosswise Hair): ヘアーの幅に沿って0から1までの値を返します(一方のエッジからもう一方のエッジまで: 0 > 1 > 0)。

[重心 B/縦方向のヘア](Barycentric B / Lengthwise Hair): ヘアの長さに沿って0から1までの値を返します(根元が0、先端が1)。

[重心 C/スプラインヘア内挿](Barycentric C / Spline Hair Interpolant): カーブから作成されたヘアごとに数値を割り当てます。この番号はガイド ヘア(カーブ)のコレクション内で基点とした位置に基づいて決まります。3 本のカーブがある場合、カーブ 1 とカーブ 2 から作成したヘアには、どちらのカーブに近いかによって 0 から 0.5 の数値が割り当てられます。

重心ヘアパラメータを使用すると、髪束に沿ってより正確なスペキュラカラーを定義できるだけでなく、ヘアに対してカスタム値をマッピングしたり、テクスチャを適用可能なサーフェイスをカーブヘアに対して作成することもできます。

重心座標は、あるポイントについて、そのポイントが存在する三角形の 3 つのコーナーに対する相対位置をウェイト値として表したもので、合計が 1 になるようにノーマライズされています。つまり、ポイントの重心座標から、ポイントの「実際の」座標を取得できます。

Render Tree の使い方

このシェーダは通常、レンダツリーエフェクトの左端で使用され、シェーダに対してスカラの入力値を定義します。簡単な例としては、このシェーダを使用して強度シェーダの係数を定義できます。また、重心 BおよびCの各状態を使用して、カーブ間のヘアのサーフェイス補間値を抽出してマッピングに使用するサーフェイスを作成できます。