Simulation Root(シミュレーションルート)
 
 
 

このコンパウンドは、いわばICEシミュレーションの「ターミナル駅」とも言うべきもので、シミュレーションでよく使用されるノードの接続が可能な多数のポートに簡単にアクセスすることができます。

このコンパウンドの[Execute]出力は、[ICETree]ノードに接続します。

ICE ツールバーのコマンドを使用する場合、このコンパウンドをオブジェクトの ICE ツリーに接続する必要があります。

[Simulation Root]ノードをICEツリーに迅速に追加するには、[ICETree]ノードを右クリックして[シミュレーションルートを挿入](Insert Simulation Root)を選択します。これにより、既存のすべてのノードが[Simulation Root]ノードの適切なポートに再接続されます。その後、このノードを[ICETree]ノードに接続します。この操作により、コンパウンドの作成時に[Executeノードを挿入](Insert Execute Node)を選択した場合と同様の処理が行われます。

ヒント:[Particles] [Simulation] [Inspect Simulation Root]コマンドを選択し、ICE Treeビューを開かない状態で、選択したポイントクラウドまたはオブジェクトの[Simulation Root]コンパウンドプロパティエディタを開きます。

このノードのバージョン

このノードには 2 つの異なるバージョンがあります。

  • 1.0(ステート マシン不可): 簡易バージョンで、すべての[ステート マシン](State Machine)ポートが含まれているわけではありません。状態を使用しない場合、または[状態](State)ノードを別に使用している場合は、このバージョンが便利です。

    また、Lagoa ノードはバージョン 1.0 でのみ動作します。Lagoa ICE ツリーを最初から作成している場合は、Lagoa ノードの残りの接続を開始する前に必ずバージョン 1.0 に切り替えてください。

  • 2.0(ステート マシン可): ここに記載されているすべてのポートを含むフル バージョンです。このバージョンは、ICE ツリー ワークスペースにこれらのポートを取り込む場合に使用します。別の[ステート マシン](State Machine)ノードをセットアップせずに[状態](State)を使用する場合に便利です。[ステート マシン](State Machine)ノードはこのノードに取り込まれます。

バージョンを切り替えるには、ICE ツリーでこのノードを右クリックして、[Version](バージョン)メニューから使用するバージョンを選択します。

カテゴリ: [Simulation]

出力ポート: [Execute]

エミッタ(Emitter)

ここには、放出(Emit)コンパウンドの[Emit]出力を接続します。

フォース(Forces)

ここには、[Add Forces]コンパウンドの[Execute]出力を接続します。

実行(Execute)

すべてのフレームで実行するデータを持つ任意のノードの[Execute]出力を接続します。

シミュレート(Simulate)

ここには、[パーティクルのシミュレート](Simulate Particles)、[バレット リジッド ボディのシミュレート](Simulate Bullet Rigid Bodies)、または[リジッド ボディのシミュレート](Simulate Rigid Bodies)ノードの[シミュレート](Simulate)出力を接続します。

State Machine(ステートマシン)

これらのポートは、[シミュレーション ルート](Simulation Root)ノードのバージョン 2.0 を使用している場合のみ表示されます。バージョンの詳細については、上を参照してください。

ステートマシンの使用(Use State Machine)

ステートマシンを使用して、コンパウンドのこのセクションのポートに接続されているすべてのノードを処理します。

このオプションをオフにすると、状態は考慮されません。このオプションを使用することで、状態を考慮した場合と考慮しない場合のパーティクルの放出を、簡単にテストすることができます。

Primary State(1次状態)

状態の詳細については、ICEパーティクル状態を参照してください。

状態 ID(State ID)

1次(初期)状態に固有のIDを設定し、その状態になっているパーティクルを容易に識別できるようにします。2種類の状態に同じIDが設定されている場合は、最初に[State Machine]コンパウンドに接続されている状態だけが評価されます。

パーティクルカラーを状態カラーに設定(Set Particle Color to State Color)

パーティクルの表示カラーとして、以下で定義する[State Color]を使用します。このオプションをオフにした場合、パーティクルはこのカラーで表示されません。状態の設定時に[State Color]を使用し、設定が完了したらこのオプションをオフにすることで、すべてのパーティクルを同じカラーで表示することができます。

[状態カラー](State Color)

パーティクルの表示カラーを設定します。特定の状態にあるパーティクルを識別する目的で使用します。

状態に変化した時点で2回だけ実行(Execute Once on Enter State)

トリガーコンパウンドの値に到達した場合に、ここに接続されているコンパウンドを1回だけ実行します。

状態システムを使用できるコンパウンドを接続し、そのコンパウンドのプロパティエディタでパラメータを設定して、パーティクルの動作を定義します。使用できるコンパウンドは、[Surface Interaction]、[Goals]、[Spawning]、[Strands]、または[Motion Control]の各グループのコンパウンドです。ただし、[Forces]グループや[Setters]グループのコンパウンドなど、パーティクルに変化を引き起こすコンパウンドであれば、任意のコンパウンドを使用できます。

トリガー(Trigger)

トリガーを定義します。トリガーとは、指定された値に到達した場合にエフェクトを発生させるコンパウンドです。

[Test Particle Age]など、[Conditionals]グループのコンパウンドを接続してトリガーとして使用し、値を設定します。このポートには、ブール値を返す任意のコンパウンドを接続できます。このコンパウンドの値に到達すると、定義した次の状態にパーティクルが変化し、他のコンパウンドで定義したアクションが実行されます。

トリガー発生時に状態を変化(Change State on Trigger)

トリガーコンパウンドの値に到達した場合に、パーティクルが変化する状態を選択します。他の状態に変化させる場合は、その[State]コンパウンドを作成して[State ID]を割り当て、パーティクルの動作を設定する必要があります。パーティクルは、このオプションを使用して別の状態に強制的に変化させられるまで、現在の状態を維持します。

トリガー発生時に実行(Execute on Trigger)

トリガー値の到達時に、このポートに接続されているコンパウンドが、その種類にかかわらず実行されます。

Next States(次の状態)

フレームあたりの最大反復回数(Max Iterations Per Frame)

状態コンパウンドが評価される反復回数を定義します。処理時間を短くするにはこの値を小さくします。ただし、フレーム間をすばやく移動するパーティクルについては、この値を高く設定する必要があります。

State

実行する次の状態の状態 ID です。

Post Simulation(シミュレーション後)

PostSimExecute

シミュレーションの計算後に実行する任意のノードの[Execute]出力を接続します。