ファイナル ギャザリングとは
 
 
 

ファイナル ギャザリングは、フォトン エネルギーを使用せずに間接イルミネーションを計算する手段です。ライトのレイ キャストを使ってイルミネーションを計算する代わりに、ファイナル ギャザリングではオブジェクト サーフェイス上の各発光ポイントから発せられるレイ キャストを使用します。このレイを各ポイントの上の半球のサンプリングに使用し、レイが当たる対象物に応じてイルミネーションを直接的および間接的に計算します。

このシーンはファイナル ギャザリングを使用してレンダリングされています。ファイナル ギャザリングは、オブジェクト サーフェイス上の発光ポイント周辺の直接光と間接光を「収集」し、実世界のライティングをシミュレートします。

全体的には、シーン内のすべてのオブジェクトは多少とも光源となり、オブジェクトのカラーやイルミネーション、あるいはそれを取り巻く環境に影響を与えるというエフェクトになります。

直接照明やグローバル イルミネーションをファイナル ギャザリングと組み合わせると、シーンにおける写実性を向上させることができます。ファイナル ギャザリングを正しく使用すれば、グローバル イルミネーションに要するレンダリング時間をかけずに驚くほどリアルなライティングを実現できます。

注:ライティングにおいて、直接照明やファイナル ギャザリングは互いに追加できるという点は重要です。直接照明とファイナル ギャザリングを併用しているシーンは、いずれか一方のみを使用しているシーンよりも明るくなります。

ファイナル ギャザリングの長所と短所

ファイナル ギャザリングには以下の長所と短所があります。

長所

  • 使用されるフォトンが少ないほど、フォトン マップ作成時におけるシーンのレンダリングが高速になり、メモリの消費量も少なくなります。

  • フォトン マップを直接参照するより、ファイナル ギャザリングを使用する方が精度が向上します。精度は、オブジェクトの輪郭と角で顕著にあらわれます。

短所

  • グローバル イルミネーションを使用せずに、リアルな結果を得ようとするとレンダリングに相当な時間がかかります。

  • グローバル イルミネーションで[精度]の値を上げると、ファイナル ギャザリングを使用しない場合よりもレンダリングに時間がかかります。ただし、レンダリングにかかる時間に比例して品質が上がります。