キャラクタ アニメーションの概要
 
 
 

Softimage には、キャラクタの作成やアニメートに使用できる多くのツールが用意されています。たとえば、インバース キネマティクスやスケルトンなどのキャラクタ アニメーション用に設計されたツールや、標準的な Softimage ツールセットに含まれるモデリング ツールやアニメーション編集ツールなどがあります。以下に、Softimage でキャラクタを作成したり、アニメートしたりする際に実行する手順や使用するツールに関するヒントを概説します。

スキン(エンベロープ)の作成

スケルトンは通常スキンで覆われます。Softimage では、スキン オブジェクトは通常「エンベロープ」と呼ばれます。 このエンベロープは、スケルトンのコンポーネントの移動、回転、またはスケーリングによって変形されます(拡張、ねじれ、または圧縮)。

キャラクタの作成作業は、エンベロープとして使用するボディ ジオメトリをモデリングすることから始めます。低解像度のエンベロープまたは高解像度のエンベロープのいずれかを使用できます。低解像度のエンベロープを使用すると、そのエンベロープをリファレンスとしてアニメーションを操作でき、更新速度が遅くなることはありません。最終的なアニメーションおよびレンダリング段階で、高解像度に切り替えることができます。

モデリングについては、「モデリングおよびデフォーメーションの基本」を参照してください。

最初に、すべてのキャラクタ エレメントを同じモデルに配置します。キャラクタのジオメトリから開始し、次に作成したスケルトンとリグ コントロールを追加できます。

詳細については、「構造内でのキャラクタのセットアップ」を参照してください。

スケルトンの構成

人間の骨格(スケルトン)が人体の骨組みを形成するように、スケルトンはキャラクタの骨組みとなり、直観的に操作しながらポーズを付けたり変形したりすることができます。

鉛筆を拾い上げる動作から走る動作に至るまで、あらゆる動作がキャラクタのスケルトンの構成によって決定されます。つまり、スケルトンの構成によって、アニメート時にモデルがどのように動作するかが決定されます。

エンベロープをガイドとして使用することにより、スケルトンのボーンを作成し、それを階層に構成することができます。

スケルトンの詳細については、「スケルトンを作成する」を参照してください。

スケルトンのリグ設定

キャラクタを設定する一般的なプロセスには、スケルトンにさまざまな方法で制限するコントロール リグを作成することが含まれます。リグは、キャラクタのポーズおよびアニメートをすばやく、正確に実行するのに役立ちます。シンプルなキャラクタにはリグが必要ない場合もありますが、複雑なキャラクタには必須です。

Softimage には、二足、二足犬脚、四足のキャラクタ リグを作成する際に役立つツールが多数用意されています。キャラクタのプロポーションを調整するリグ ガイドをロードした後、プロポーションに基づいてリグ(さらに対応するシャドウ リグ)を作成します。

また、独自のリグを一から作成し、コンストレイントとその他の標準アニメーション ツールを使用してアニメートすることもできます。

コントロール リグ作成の詳細については、「キャラクタ リグ」を参照してください。

スケルトンへのエンベロープの適用

ボディにフィットするようにスケルトンを作成し、コントロールするリグが作成できたら、エンベロープをそのスケルトンに適用することができます。また、個々のスケルトン ボーンに対する個々のボディ パーツのウェイト配分も、エンベロープを適用することにより設定されます。

エンベロープを適用し、基本的なウェイト配分を設定したら、アニメートする前にリファレンス ポーズをアクション ソースに保存してください。これが、キャラクタの基本の状態となり、いつでもこの基本に戻ることができます。

後にキャラクタをアニメートするときに、必要に応じてエンベロープのウェイトを調整する必要があります。手足とボディの接続領域では、常に細かな調整が必要になります(特に端点となるポーズの場合)。

ヒント:エンベロープには異なるリファレンス モデルを使用できます。アニメート時に高速処理する場合には低解像度、より正確なプレビューを望む場合は中解像度、最終的な結果を望む場合は高解像度を使用します。詳細については、「 リファレンス モデルを使用する」(「データ管理」)を参照してください。

エンベロープの詳細については、「エンベロープ」を参照してください。

スケルトンの動き

スケルトン チェインのアニメートには、IK(インバース キネマティクス)と FK(フォワード キネマティクス)を使用します。チェインではいつでもどちらの方法でも使用でき、同じ 1 つのチェイン上で IK と FK を容易に切り替えたり、ブレンドしたりすることができます。

  • IK は、目標地点を計算起点とするアニメーション手法ですスケルトン チェインのエフェクタ(終点)をある場所に移動させると、チェインの目的地までの到達方法が自動的に計算されます。

  • FK では、各ジョイントの位置を回転させるため、チェインの動作を完全に制御できます。

また、モーションキャプチャ データをキャラクタに適用してアニメートし、MOTOR ツールを使用して異なるキャラクタへのデータのリターゲットを含むことができます。モーションキャプチャ データは通常、Animation Mixer で使用できるアクション ソースに含まれます。

スケルトンのアニメーションの詳細については、「キャラクタをアニメートする」および「キャラクタのモーション キャプチャ」を参照してください。

動作の編集

キャラクタをアニメートしたら、次にそのアニメーションを調整できます。たとえば、足の動作を修正したり、通常のサイクルにバリエーションを追加したり、歩行サイクルに段階的なオフセットを追加したり、モーション キャプチャ データの上にキーフレームをいくつか追加することができます。

キャラクタのアニメーションを編集および追加するには、Softimage のアニメーション ツールの一部またはすべてを使用できます。タイムラインでキーを編集したり、ドープシートでアニメーションを編集したり、F カーブ(アニメーション)エディタで F カーブを編集したり、アニメーションの上にアニメーション レイヤを追加したり、ミキサでアクション クリップを使用するなど、さまざまな操作を実行できます。

Softimage のアニメーション ツールについては、「アニメーション」および「Animation Mixer のノンリニア アニメーション」を参照してください。