テクスチャ抽出をトラブルシューティングする

 
 
 

次の表は、テクスチャ抽出に関する一般的な問題と、考えられる解決方法を示しています。

問題/エラー メッセージ 考えられる問題 考えられる解決方法

マップが出力されない。

オプション ウィンドウでファイル名が正しく指定されませんでした。

メモリが不足しているため、アプリケーションを完了できません。

テクスチャ抽出オプション ウィンドウでマップ名が正しく指定されていることを確認してください。

解像度マップのサイズを小さくするか、ビット深度を低くするか、コンピュータのメモリ(RAM)を増やします。

Mudbox でディスプレイスメント マップの抽出が失敗し、次のエラー メッセージが表示される。「Mudbox cannot use the Subdivision Locate Method on these meshes, because they do not have the same base-level topology.Set Method to Ray casting and try again.

抽出に使用しているモデル間でポリゴン トポロジが異なっています。[サブディビジョン]方法では、テクスチャ抽出を行うには、ソース メッシュとターゲット メッシュのベース レベルのトポロジが同じである必要があります。

ソース メッシュとターゲット メッシュのベース レベルが同じでない場合には、[方法][レイ キャスティング]に変更してから再度抽出操作を行います。

ディスプレイスメント マップが黒く表示される、または期待された詳細が表示されない。

ディスプレイスメントの高さ情報が記録されていません。

ターゲットとソース間のディスプレイスメント値がゼロか負の値になっています。

[検索距離]の値が小さすぎるために詳細をキャプチャできないか、[検索距離]の値が大きすぎる状態で[検索距離の平均化]の設定がオンになっているため、ディスプレイスメント値が小さい値で保存されています。

[検索距離]の値が、ソース メッシュとターゲット メッシュの両方が可能な限り正確に包含されるように設定されていることを確認します。

一般的に、[検索距離]の設定値は大きすぎても小さすぎても適切ではありません。

検索距離が長すぎると、不要なサーフェスのため、クリーンな抽出の取得が妨げられる場合があります。たとえば、Biped キャラクタ上のマップを抽出したときに、[検索距離]によって反対側の脚またはその逆が選択される場合があります。

詳細については、「法線マップまたはディスプレイスメント マップを抽出する」を参照してください。

ディスプレイスメント マップで、プラトーまたはその高さが切れているように見えるスカルプトの詳細が示される。

ソース サーフェスとターゲット サーフェスが、[検索距離]の設定で定義された領域に完全に含まれていません。

ソース モデルとターゲット モデルが正しく配置および位置合わせされていることを確認してください。

サブディビジョン サーフェス用に抽出する場合は、3D モデリング アプリケーションで低解像度のサーフェスとサブディビジョン サーフェスを位置合わせし、低解像度のサーフェスを再読み込みして再度抽出する必要がある場合があります。

[検索距離]がソース メッシュとターゲット メッシュの両方を十分に含む値に設定されていることを確認してください。

詳細については、「法線マップまたはディスプレイスメント マップを抽出する」を参照してください。

ターゲット サーフェスがレンダリングされたときに、ディスプレイスメント マップによってギザギザのアーティファクト、バンディングが生成されたり、詳細が表示されない。

抽出オプションで選択したビット深度の設定が低すぎます。

テクスチャ マップ内で UV シェルが適用される領域(ピクセル数)が、必要な領域よりも小さいため、スカルプトの詳細を保持できません。

テクスチャ イメージに対する UV シェルのスケールは、高解像度のモデルで詳細を表現するために割り当てられるピクセル数に影響します。

スカルプトの詳細が多量に含まれたサイズの大きい UV シェルが、テクスチャ イメージ(UV タイル)上で占める領域が非常に小さいと、同様のサイズの UV シェルがテクスチャ イメージ上で大きな領域を占める場合に比べてソフトに表示されます。これは、抽出されたテクスチャ イメージ内で、少ないピクセル数で詳細が表示されるためです。

ディスプレイスメント マップの出力のビット深度を 32 ビット(浮動小数点)に上げて、別のディスプレイスメント マップを抽出します。

元の 3D モデリング アプリケーションでスケールを拡大することで、UV シェルが占める領域を拡張し、Mudbox に再度ターゲット モデルを読み込んで、別のマップを抽出します。次に、解像度を上げてマップを抽出します。

ターゲット サーフェス上の詳細が、レンダリングされるとソフトにまたはぼやけて表示される。

[ソース モデルをスムーズ]オプションをオンにすると、高解像度の(ソース)サーフェスのスムーズされた近似が使用されるため、ターゲット サーフェスがレンダリングされたときにぼやけたりソフトに表示される場合があります。

[テクスチャ抽出]オプション ウィンドウで[ソース モデルをスムーズ]オプションをオフにします。

ディスプレイスメント マップをレンダリングすると、異常なスパイクまたはアーティファクトが表示される。

ソース サーフェスとターゲット サーフェスが近接して位置合わせされていないか、[検索距離]の値が大きすぎるため、詳細が正確にキャプチャされていません。

UV テクスチャ座標の品質が低い可能性があります。

ソース サーフェスとターゲット サーフェスが正しく配置および位置合わせされていることを確認してください。

サブディビジョン サーフェス用に抽出する場合は、3D モデリング アプリケーションで低解像度のサーフェスとサブディビジョン サーフェスを位置合わせし、低解像度のサーフェスを再読み込みして再度抽出する必要がある場合があります。

[検索距離]がソース メッシュとターゲット メッシュの両方を十分に含む値に設定されていることを確認してください。

UV があるモデルのペイントを準備する」に示す要件に従って、UV が低解像度バージョンのモデル上でレイアウトされていることを確認してください。モデルでのペイント用に UV を作成する基準の多くは、テクスチャ抽出を正常に行う目的にも適用できます。

ターゲット サーフェスがレンダリングされたときに、抽出されたディスプレイスメント マップまたは法線マップが、ローカライズされた領域内で折り目が付いたり折り込まれているように見える。

特に凹型の領域では、高解像度のソースと低解像度のサーフェスが近接して位置合わせされていないと、Mudbox では 2 つのサーフェス間のサンプリングを正確に行うことができません。

ソース サーフェスとターゲット サーフェスが、(特に凹型の領域で)近接して位置合わせされていることを確認してください。その場合には、高解像度のソースに適合するように、必要に応じて元の 3D モデリング アプリケーションで低解像度のメッシュを編集して、再度 Mudbox に読み込み、テクスチャを再抽出します。

抽出されたテクスチャを適用すると、レンダリングされたバージョンのモデルに継ぎ目が表示される。

ポリゴン フェースと UV フェースのシェイプが大きく異なっています。

UV ビューに表示されたときの UV シェル間のスペースが非常に小さくなっています。

多数の UV シェルがそれぞれ異なる角度で回転しています。

UV があるモデルのペイントを準備する」に示す要件に従って、UV が低解像度バージョンのモデル上でレイアウトされていることを確認してください。モデルでのペイント用に UV を作成する基準の多くは、テクスチャ抽出を正常に行う目的にも適用できます。

元の高解像度メッシュ上に多数の詳細がある領域でレンダリングすると、高解像度のマップを抽出した場合でも、抽出されたテクスチャ マップがソフトに表示される。

テクスチャ イメージに対する UV シェルのスケールは、高解像度のモデルで詳細を表現するために割り当てられるピクセル数に影響します。

細かいスカルプト詳細を含む、サイズの大きいポリゴン フェースが、テクスチャ イメージ(UV タイル)上で占める領域が非常に小さいと、抽出されたテクスチャ イメージでは少ないピクセル数で詳細が表示されます。

それによって、同様のサイズのポリゴン フェースがテクスチャ イメージ(UV タイル)内で大きな領域を占めている場合に比べて、マップがソフトに表示されることがあります。

3D モデリング アプリケーションからモデルを書き出して Mudbox に読み込む前に、レンダリングされたモデルに対して重要な UV シェルをより大きくスケールして、抽出されたテクスチャ上でより多くのピクセル数が割り当てられるようにします。

ターゲット サーフェスがレンダリングされたときに、スカルプトされた領域が塗りつけられたように、または圧縮されたように表示される。

ターゲット サーフェスと抽出されたテクスチャ マップがサブディビジョン サーフェスとしてレンダリングされ、隣接する UV が相互に不均等に分布または比率が調整されると、レンダリング時のサブディビジョン プロセスの結果、エッジが再配置される場合があります。

それによって、スカルプト詳細で塗りつけが生じたり、圧縮されたように表示される場合があります。

発生する圧縮が補正されるように UV を修正してから、モデルを Mudbox に読み込んでテクスチャを再度抽出します。

アンビエント オクルージョン: [抽出]をクリックしてアンビエント オクルージョン マップを抽出しようとすると、次のメッセージが表示される。

モデル メッシュは指定されたレベルに UV がありません。Mudbox ではアンビエント オクルージョン マップを生成するために UV が必要です。[メッシュ]メニューの[レベル UV を再作成]を選択して試してください。

アンビエント オクルージョン マップを Ptex 形式で抽出する場合を除き、ターゲット モデルには UV 座標が必要です。モデル(または現在のサブディビジョン レベル)に UV テクスチャ座標がありません。

アンビエント オクルージョン マップを抽出するには、UV がモデル上の現在のサブディビジョン レベルに存在する必要があります。

モデルに UV がない場合は、別の 3D モデリング アプリケーションで UV を作成し、更新されたバージョンのモデルを Mudbox に読み込む必要があります。

モデルに UV テクスチャ座標が含まれていても、現在のサブディビジョン レベルにはない場合は、[メッシュ]>[レベル UV を再作成]を選択して、そのレベルで UV を作成できます。

詳細については、「UV の概要」を参照してください。

アンビエント オクルージョン: アンビエント オクルージョン マップをプレビューすると、シーン内の複数のオブジェクト上に同じアンビエント オクルージョン マップが表示される。

オブジェクトに同じマテリアルが割り当てられています。

抽出されたアンビエント オクルージョン マップが、マテリアルの拡散チャネルに割り当てられています。すべてのオブジェクトで同じマテリアルが使用されている場合には、プレビュー時に同じマップまたはペイントされたテクスチャがすべてのオブジェクト上に表示されます。

抽出された他のマップが、正しく生成されていますが、プレビューに表示されていません。

シーン内の複数のオブジェクトについてアンビエント オクルージョン マップを抽出する場合には、各オブジェクトに別個のマテリアルを割り当ててからマップを抽出してください。

法線マップがモデル上に正しく表示されない。

Mudbox マテリアルの[互換性]および[座標空間]の設定が、法線マップを抽出したときに使用した設定に一致していない可能性があります。

Mudbox シェーディング マテリアルの[互換性]および[座標空間]の設定値を変えてみて、それによって法線マップの表示が改善されるかどうかを確認してください。

適用された法線マップが正しく表示されない。

ターゲット モデルのサブディビジョン レベルが高すぎるため、元のスカルプトと抽出された法線マップの両方がモデルに適用され、効果が二重になっている可能性があります。

法線マップのプレビューにレンダリング後のマップが正確に反映されるように、ターゲット モデルのサブディビジョン レベルを適切に設定してください。適切に設定しないと、モデルに高解像度のスカルプトと法線マップ効果の両方が適用されてしまいます。

ヒント:一般的に、Mudbox で発生する問題の多くは、ユーザ設定を削除して、すべてのツールとオプションを更新して既定値に戻すことで解決します。「Mudbox のユーザ基本設定を除去する」を参照してください。