音素シェイプ

 
 
 

音素とは、発話を形成するために組み合わされる音の最小の単位です。音素シェイプは、音素、つまり特定の音を発するために必要な唇、歯、舌、顎の位置を指します。

たとえば、音素 /m/ の音素形状は、閉じた唇で構成されるのに対して、/l/ の音素形状は、唇を丸めずにわずかに開いた状態で、舌を上の歯の後ろの歯ぐきに軽く押し付けた状態になります。

A. /m/ の音素シェイプ B. /l/ の音素シェイプ

音素シェイプは、Character Face アセットと連動して Voice デバイスを使用し、フェース アニメーションを動かすときに必要です。Voice デバイスによってサポートされる音素シェイプの作成ガイドは、「さまざまな音素シェイプ」の図を参照してください。

ただし、カスタムシェイプと同様に、キーフレームまたはジョイスティックおよびキーボードのようなデバイスを使用して、音素シェイプを動かすこともできます。

音素シェイプを必要なだけ作成します。音素シェイプを 2、3 しか作成しなくても、ブレンドして他のシェイプをシミュレートすることができます。ただし、モデルに対して音素シェイプを作成すればするほど、最終的なアニメーションの質が高くなります。

会話では、母音が話し言葉において目に見える動きの大半を占めるので、特に重要です。

母音がどのように発音されるかは、口と舌の動きによって異なります。たとえば、舌の前方または後方の位置や唇の動きなどです。

以下の図のように、英語の母音構造(一部)は、前方の先を丸めない(IY)母音から後方の丸めた(UW)母音までの範囲にあります。その他のほとんどの母音は、この 2 つの両端(IY と UW)の間にあります。AX はだいたい真ん中にあり、舌と口が完全に休止した状態での音になります。

英語の母音構造(一部)

音素は必ずしも同じ方法で発音されるわけではなく、母音の間で無視される場合もあります。これを補正したり、モデルが特定のシェイプ無しに作成された場合に MotionBuilder では、最も近い母音に重きをおいてモデルの唇のポーズに近いシェイプを組み合わせます。

シェイプが対応する範囲外の母音をモデルが発音する場合、MotionBuilder は最も近い母音を選択します。

シェイプに対応した母音を選択する必要があります。理想的には、母音範囲の両端に対するシェイプを持ったモデルを作成する必要があります。そしてその母音範囲内により多くの母音を均一に配置します。次の図の、音素とそのシェイプの表示例を参照してください。

さまざまな音素シェイプ

たとえば、キャラクタの口を少しだけ開いて閉じさせたい場合、(「the」の中の)AX のような 1 つだけの母音を使用します。異なる母音の間の音を表すためにもっと微妙な動きが必要な場合、1 つ以上の母音を使用します。したがって、モデルが「beat」、「bat」、「boot」と発音する 3 つのシェイプを持っている場合、IY の AE、UW を使用します。また、モデルが「bit」、「bet」、「bob」、「boat」、「book」、「seat」と発音する 6 つのシェイプを持っている場合、それぞれ IH、EH の AA、OW、UH、および S を使用します。

次の表に MotionBuilder で使用可能な音素シェイプとその発音例を示します。

音素
AE cat
AO fought
AX alas
B bike
D dam
F fox
G gate
H hat
IY heat
K cake
KG concur
L lock
M moon
N new
OW goat
P point
S site
SH shape
T tap
UH look
UW loot
V veer
Z zoo
ZH pleasure