統一サンプリング(Unified Sampling)

 
 
 

mental ray for Maya を使ってレンダリングするときに、レンダー設定(Render Settings)ウィンドウの精度(Quality)タブサンプリング モード(Sampling Mode)アトリビュートにある統一サンプリング(Unified Sampling)モードを選択できます。

従来のサンプリング方法を使用すると、サンプリングをコントロールするために多数の異なるアトリビュートを調整する必要があります。たとえば、モーション ブラー(Motion Blur)の 時間サンプル(Time Samples)、シェーダ サンプル、ライト サンプル、シャドウ サンプル、ボリューム サンプル(Volume Samples)などです。しかし、統一サンプリング(Unified Sampling)を使用すると、精度(Quality)スライダを主に調整するだけで済みます。必要に応じて、引き続きシェーダとライトを調整することもできます。また、サンプルの最大数を超えた後にもアーティファクトを確認する場合は、最大サンプル数(Max Samples)を増やすこともできます。

以前のシーン(Maya 2013 以前)を統一サンプリング(Unified Sampling)を使用してロードする場合、レンダーに非常に長い時間がかかることを避けるため、シェーダとライトのローカル サンプリング設定を既定値まで下げる必要があります。具体的には、次の値を調整します。

レンダリング時間は従来のサンプリング方法よりもわずかに長くかかることがありますが、レンダリング結果は大幅に改善されます。

ヒント:ヘアとファーのレンダーは、旧式ラスタライザ モード(Legacy Rasterizer Mode)を使用すると効果が上がる可能性があります。統一サンプリングの使用時はボリューム レンダリングの速度が遅くなる可能性があります。その場合は、従来のサンプリング モードを使用します。

統一サンプリング(Unified Sampling)モードの詳細については、精度(Quality)タブを参照してください。

IPR 向けの統一サンプリングのプログレッシブ モード

統一サンプリング(Unified Sampling)モードを選択した場合、IPR レンダリングを使用するためのプログレッシブ レンダリングを有効にできます。

プログレッシブ レンダリングは、低いサンプリング レートで開始し、サンプル数を徐々に調整していって最終結果を得ます。統一サンプリングのプログレッシブ モードを有効にするには、次の手順を実行します。

  1. レンダリング設定を検証: 精度(Rendering Settings: Quality)タブのサンプリング(Sampling)セクションで、サンプリング モード(Sampling Mode)ドロップダウン リストから統一サンプリング(Unified Sampling)を選択します。
  2. プログレッシブ モード(Progressive Mode)IPR のみ(IPR Only)に設定します。
  3. (オプション)最初に高速なプレビューをアンダーサンプリングするには、サブサンプル サイズ(Subsample Size)に大きな値を設定します。
  4. (オプション)レンダー時間の制限(秒単位)を設定するには、最大時間(Max Time)を設定します。0 を設定すると、時間の制限はありません。
  5. レンダー ビュー(Render View)で、IPR > IPR 精度 > IPR プログレッシブ モード(IPR > IPR Quality > IPR Progressive Mode)を有効にします。

診断フレーム バッファ

次のチャネルを含む diagnostic.exr ファイルの形式で診断フレーム バッファを生成することができます。

診断フレーム バッファを生成するには

  1. レンダリング設定を検証: 精度(Rendering Settings: Quality)タブのサンプリング(Sampling)セクションで、サンプリング モード(Sampling Mode)ドロップダウン リストから統一サンプリング(Unified Sampling)を選択します。
  2. サンプル オプション(Sample Options)にあるサンプルの診断(Diagnose samples)を有効にします。

診断フレーム バッファを表示するには

  1. レンダー ビュー(Render View) ウィンドウで、ファイル > レンダー パスのロード > サンプルの診断(File > Load Render Pass > Diagnose samples)を選択して imf_disp の diagnostic.exr をロードします。

    また、diagnostic.exr ファイルは、プロジェクト フォルダの renderData¥mentalray フォルダにもあります。

  2. imf_disp の場合、フレーム バッファの各種チャネルを表示するにはレイヤ(Layer) > mr_diagnostic_buffer_* を選択します。