nCache を作成または読み込む

 
 
 

nucleus オブジェクトに対して単一または複数の nCache が作成でき、それぞれ単一フレーム、複数フレーム、またはフレームの範囲で構成することができます。nucleus オブジェクトまたは流体エフェクトに対して複数の nCache を作成すると、そのキャッシュをブレンドして新しいシミュレーションとエフェクトを作成できます。詳細については、nCache のウェイト付けをアトリビュート エディタ(Attribute Editor)からブレンドして設定するを参照してください。

nCloth キャッシュ、nParticle キャッシュ、および nHair キャッシュに対して、nCache ファイルに保存したプロパティを指定できます。これには、オブジェクトのアトリビュート エディタ(Attribute Editor)キャッシング(Caching)セクションでプロパティを選択します。詳細については、nCloth キャッシュを作成および編集するnParticle キャッシュを作成および編集するを参照してください。流体キャッシュに対して、nCache ファイルに保存する流体プロパティを指定できます。これには、流体 nCache の作成オプション(Create Fluid nCache Options)ウィンドウでプロパティを選択します。詳細については、流体キャッシュ ファイルを作成するを参照してください。

注:
  • nCloth キャッシュは、nCloth の空間出力(ローカル空間出力(Local Space Output)またはワールド空間出力(World Space Output))に依存します。
  • nParticleShape ノードのアトリビュート エディタ(Attribute Editor)キャッシング(Caching)セクションで、キャッシュする nParticle アトリビュートを選択できます。詳細については、キャッシング(Caching)を参照してください。
  • nHair では、キャッシュ可能なアトリビュート(Cacheable Attributes)ダイナミック状態(Dynamic State)オプションは現在サポートされていません。

新しい nCache を作成する以外に、以前作成した nCache を読み込むこともできます。nCache を読み込むと、オブジェクトにアタッチされたすべての既存のキャッシュ データのオーバーライドや置き換えが行われます。

nCache を新規作成するには

  1. nCache を作成する nucleus または流体オブジェクトを選択します。
  2. nCache するオブジェクトのタイプに応じて、次のいずれかを実行します。
  3. (オプション) nCache の作成オプション(Create nCache Options)ウィンドウまたは流体キャッシュの作成オプション(Create Fluid Cache Options)ウィンドウで指定したディレクトリに同じ名前の nCache ファイルがすでにある場合は、キャッシュの作成の警告(Create Cache Warning)メッセージが表示されます。

    次のいずれかを実行します。

    • 作成するキャッシュの名前を変更するには、名前の変更(Rename)をクリックします。nCache の作成オプション(Create nCache Options)または流体 nCache の作成オプション(Create Fluid nCache Options)ウィンドウが表示されます。キャッシュ名(Cache Name)フィールドに新しいキャッシュの名前を入力し、作成(Create)をクリックします。詳細については、nCache > 新規キャッシュの作成(nCache > Create New Cache)または流体 nCache > 新規キャッシュの作成(Fluid nCache > Create New Cache)を参照してください。
    • 新しい nCache ファイルを作成するには、名前の自動変更(Auto-rename)をクリックします。新しいキャッシュ ファイルがディスク上の新しいフォルダに保存され、オブジェクトの現在の nCache ファイルがキャッシュ ノードから解除されて、新しい nCache ファイルがオブジェクトのキャッシュ ノードにアタッチされます。
    • キャンセル(Cancel)をクリックし、新規キャッシュの作成(Create New Cache)操作を終了します。
    • 新しい nCache ファイルを作成するには、既存の置き換え(Replace Existing)をクリックします。ディスク上にあるオブジェクトの現在の nCache ファイルが新しい nCache ファイルに置き換えられ、新しい nCache ファイルがオブジェクトのキャッシュ ノードにアタッチされます。

    オブジェクトのシミュレーションは、nCache の作成オプション((Create nCache Options))ウィンドウまたは流体キャッシュの作成オプション(Create Fluid Cache Options) ウィンドウの現在の設定を使用してキャッシュされます。詳細については、nCache > 新規キャッシュの作成(nCache > Create New Cache)または流体 nCache > 新規キャッシュの作成(Fluid nCache > Create New Cache)を参照してください。

    単一または複数の .mc キャッシュ ファイルと .xml 記述ファイルが生成され、nCache の作成オプション(Create nCache Options)ウィンドウまたは流体 nCache の作成オプション(Create Fluid nCache Options)ウィンドウで指定したフォルダに格納されます。cacheFile ノード(既定の名称は nObjectShape#Cache#)もオブジェクトに追加されて、既存の nCache ノードが無効にされるので、再生時に新しいキャッシュのみを確認できます。

    注:

    nCache が 2GB のキャッシュ サイズ制限を超えた場合、キャッシュは自動的に分割され、作成されるキャッシュ セグメントはブレンドされます。

    単一のオブジェクトを選択した場合は、次のファイルが作成されます。

    ファイル配分(File Distribution) 作成される nCache ファイルの数 作成される XML 記述ファイルの数 作成される nCache ノードの数
    1 ファイル(One File) 1 1 1
    フレームごとに 1 ファイル(One File Per Frame) 複数(各フレームに 1 ファイル) 1 1

    複数のオブジェクトを選択した場合は、次のファイルが作成されます。

    ファイル配分(File Distribution) 作成される nCache ファイルの数 作成される XML 記述ファイルの数 作成される nCache ノードの数
    1 ファイル(One File) 1 1 複数(オブジェクトごとに 1 ファイル)
    フレームごとに 1 ファイル(One File Per Frame) 複数(各フレームに 1 ファイル) 1 複数(オブジェクトごとに 1 ファイル)
    1 ファイルとジオメトリごとに 1 ファイル 複数(オブジェクトごとに 1 ファイル) 複数(オブジェクトごとに 1 ファイル) 複数(オブジェクトごとに 1 ファイル)
    フレームごとに 1 ファイル(One File Per Frame)とジオメトリごとに 1 ファイル(One File per Geometry) 複数(フレームとオブジェクト単位) 複数(オブジェクトごとに 1 ファイル) 複数(オブジェクトごとに 1 ファイル)
    ヒント:

    単一の Maya Nucleus システムの一部である多数の nucleus オブジェクトをキャッシュする場合は、システムの Maya Nucleus ソルバを無効にして再生速度が遅くならないようにします。

nCache を読み込むには

  1. 既存の nCache をディスクから読み込むオブジェクトを選択します。
  2. nCache を読み込むオブジェクトのタイプに応じて、次のいずれかを実行します。

    読み込み(Import)ファイル ブラウザ ウィンドウが表示されます。詳細については、nCache > 既存キャッシュ ファイルのアタッチ(nCache > Attach Existing Cache File)または流体 nCache > 既存キャッシュ ファイルのアタッチ(Fluid nCache > Attach Existing Cache File)を参照してください。

  3. オブジェクトに使用する nCache ファイルにナビゲートし、次のいずれかを実行します。
    • 単一の nCache ファイルの場合は、現在のオブジェクトに読み込む 1 ファイル(One File)のキャッシュとして .mc キャッシュ ファイルまたは .xml 記述ファイルを選択します。
    • 複数の nCache ファイルの場合は、現在のオブジェクトに読み込むフレームごとに 1 ファイル(One File Per Frame)キャッシュ ファイルとして .xml 記述ファイルを選択します。
      注:

      読み込む nCache は、選択したオブジェクトと同じトポロジから生成されている必要があります

  4. 読み込み(Import)ボタンをクリックします。

    読み込んだ nCache に新しい cacheFile ノードが作成され、選択したオブジェクトの cacheBlend ノードに自動的にアタッチされます。これにより、読み込んだキャッシュを、選択したオブジェクトの既存の nCache のすべてと統合できるようになります。