頂点カラー(CAV)マップのカラーを作成および編集する

 
 
 

オブジェクトの頂点にカラーをペイントする前に、オブジェクト上に頂点カラー(CAV)プロパティ(またはマップ)を作成する必要があります。頂点カラー プロパティは、頂点ペイントされた選択範囲内にある非表示のサポート オブジェクトとして機能します。ポリゴン オブジェクトには、複数の頂点カラー プロパティがありますが、表示できるプロパティは一度に 1 つだけです(次のセクションの「表示する頂点カラー プロパティを選択する」を参照)。

頂点カラー(CAV)マップをポリゴン オブジェクトに適用するには

  1. カラーを適用する頂点のあるポリゴン オブジェクトやポリゴン メッシュを選択します。

  2. [Render]ツールバーから、[取得](Get) [プロパティ](Property) [頂点カラーマップ](Color at Vertices Map)を選択して、頂点カラープロパティを適用します。

頂点カラー プロパティの名前を変更する

頂点カラー プロパティの名前は簡単に変更できますが、頂点カラー プロパティを使用して複数のエレメントを処理している場合は、この作業が複雑に見えることがあります。たとえば、複数のシェーダとレンダ バーテックス プロパティがすべて同じ頂点カラー プロパティを参照している場合などです。

頂点カラー プロパティの名前を変更した場合、そのプロパティのリファレンスをすべて簡単に自動更新できます。リファレンスを更新するかどうか、またどのように更新するのかを指定できます。

注:自動更新を参照するためのオプションは、タンジェントおよび従法線プロパティでは機能しません。[取得]>[プロパティ]>[タンジェント]または[従法線]を選択して作成したタンジェントおよび従法線を保存する頂点カラーの名前を変更する場合は、[タンジェント]プロパティ エディタまたは[従法線]プロパティ エディタを使用してこの頂点カラーのリファレンスを更新する必要があります。

頂点カラーのプロパティ名を変更するには

  1. Explorer で、名前を変更する頂点カラーを検索します。

  2. 頂点カラーのアイコンをクリックして、そのプロパティ エディタを開きます。

  3. [Vertex_Color]プロパティエディタで、[名前の変更]ボタンをクリックし、[Rename Vertex Color]ダイアログボックスを開きます。

    ヒント:また、Explorer で頂点カラーノードを選択し、[F2]キーを押して[Rename Vertex Color]ダイアログボックスを開くことができます。
  4. [新規名称]テキストボックスに、頂点カラーの新しい名前を入力します。

    スペースや使用できない文字はアンダースコアに自動変換されます。指定した名前と同じ名前が既にある場合は、一意にするため、数字が自動的に付加されます。

  5. 次のオプションを使用して、頂点カラー マップへのリファレンスを更新する方法を調整します。

    • [プロパティにリファレンスの更新](Update references to the property)古いプロパティ名を明示的に(つまりワイルドカードを使用せずに)参照するシェーダ、レンダ マップ、頂点カラー マップ、およびマテリアルを検索して、新しい名前が使用されるようにリファレンスを更新します。

    • [ワイルドカードを含むリファレンスの更新](Update references containing wildcards)古い名前に解決されるワイルドカードを含んだプロパティのリファレンスを検索し、そのリファレンスが依然として新しい名前に解決されるかどうかをテストします。新しい名前が解決されない場合は、プロパティ リファレンスが変更されます。

      たとえば、頂点カラーマップ用に skin_objectname などの命名規則を使用し、ワイルドカード表現skin_*を使用してその頂点カラーマップをシェーダツリー内の頂点カラーマップ名とマッチングする場合を考えましょう。頂点カラーマップskin_bellyの名前をskin_abdomenに変更しても、ワイルドカード式は依然として新しい名前と一致するため、リファレンスは変更されません。マップの名前を tummy_skin に変更すると、ワイルドカードは変更後の名前と一致しないため、リファレンスが変更されます。

  6. [OK]をクリックしてダイアログ ボックスを閉じ、頂点カラーの名前を変更してリファレンスを更新します。

表示する頂点カラー プロパティを選択する

ペイントできるのは、オブジェクトのアクティブな頂点カラー プロパティ上のみです。複数の頂点カラー プロパティをオブジェクトに適用した場合は、頂点のペイントを開始する前に、オブジェクトのマテリアルが現在どのカラーを表示しているかを確認しなければなりません。

ローカル マテリアルを持つポリゴン クラスタは、それぞれのローカル マテリアルの CAV プロパティを表示します。ただし、ペイントに有効な CAV プロパティは、オブジェクトのマテリアルで指定されているもののままです。

頂点カラーのアクティブなカラーを変更するには

  1. 複数の頂点カラー プロパティが適用されているオブジェクトを選択します。

  2. メイン コマンド パネルの[選択]パネルで[選択](Selection)ボタンをクリックします。ポップアップ エクスプローラが開き、オブジェクトの階層が表示されます。

  3. オブジェクトの[Material]ノード アイコンをクリックし、[Material]プロパティ エディタを開きます。

  4. [Material]プロパティ エディタの[頂点カラー表示プロパティ](Vertex Color Display Property)リストから、頂点カラー プロパティを選択します。

    選択した頂点カラー プロパティがマテリアルのアクティブな頂点カラー プロパティとなります。オブジェクトにペイントする際にこのプロパティが有効になります。

    注:オブジェクトに適用されている頂点カラー プロパティが 1 つのみである場合は、デフォルトでそのプロパティがアクティブになります。

ペイント頂点カラー ツールをアクティブにする

ペイント頂点カラー ツールをアクティブにするには

  • 次のいずれかの操作を実行します。

    • [Shift]+[W]キーを押します。

      または

    • ツールバーから、[取得](Get) [プロパティ](Property) [マップペイントツール](Map Paint Tools) [ペイント頂点カラーツール](Paint Vertex Color Tool)を選択します。

マウス ポインタが置かれているビューポートがワイヤーフレーム モードである場合、ペイント頂点カラー ツールがアクティブである間、一時的にコンスタント モードに変わります。これ以外の場合は、現在の表示モードが使用されます。これにより、結果がわかりやすくなる一方、引き続き頂点カラーを使用して、たとえばピクセル シェーダでテクスチャのブレンド要素を制御することができます。

ブラシ プロパティを設定する

  • [R]キーを押してマウスをドラッグして、ブラシの半径をインタラクティブに変更します。半径は Weight Paint Panel で設定することもできます。他の半径設定方法については、「ブラシの半径の変更」(「コマンドおよびツール」)を参照してください。

  • [E]キーを押してマウスをドラッグして、不透明度をインタラクティブに変更します。不透明度は、ブラシの各スタンプでカラーをどの程度追加するかを制御します。

  • [Brush Properties]プロパティエディタ(Ctrl+Wキー)で他のオプションを設定します。

ペイント方法を選択する

頂点カラー プロパティ上でペイントする際は、ブラシまたはレイキャストのいずれかの方法を使用できます。

ペイント方法を選択するには

  1. [Ctrl]+[W]キーを押して[Brush Properties]プロパティ エディタを開きます。

  2. [頂点カラー]タブで、[カラーのペイント方法](Color Paint Method)を以下のいずれかに設定します。

ポリゴン/頂点ブリーディングを使用する(レイキャスト モードのみ)

オブジェクトのサーフェイスをペイントする際に、カラーをペイントする領域に三角形が表示されます。この領域は、作業中のポリゴンのオブジェクトを構成する三角形(ポリノード)に相当します。

ただし、三角形にカラーをペイントするのではなく、頂点カラーツールを使用して頂点またはポリゴン全体、あるいはその両方で選択したペイントブラシをブリーディングさせることができます。ブリーディングを使用する場合、ペイントすると直ちにその効果がビューポート上に反映されます。

不透明度スライダの下では、頂点ブリーディングまたはポリゴン ブリーディング オプション、あるいはその両方を選択してペイントブラシの選択を拡張させることができます。

上記のすべての例では、同じポイントが 1 回クリックされています。シングル クリック操作により、ブリーディングなし、頂点ブリーディング、ポリゴン ブリーディング、あるいは頂点とポリゴンの両方のブリーディングの選択項目を拡張できることを説明しています。

A

[頂点]と[ポリゴン]がオフ: サーフェイス上で一箇所をクリックした状態。

B

[頂点]がオン: ユーザがクリックした三角形に接続する各頂点をペイントします。

C

[ポリゴン]がオン: ユーザがクリックしたポリゴンのみをペイントします。一度に複数のポリゴンをペイントするには、ポリゴンを横切るようにペイントブラシをドラッグします。

D

[頂点]と[ポリゴン ブリーディング]を両方選択すると、選択したポリゴンとそのポリゴンに接続しているすべての頂点が含まれるようにペイントの選択を拡大できます。

選択したポリゴンの使用と除外

オブジェクトの頂点カラー プロパティ上でペイントする場合、オブジェクトのポリゴンのサブセットを選択し、ペイント ストロークをそのサブセットに制限したり、そのサブセットから除外したりすることができます。

選択したポリゴンを使用、除外、または無視するには

  1. 頂点をペイントしたいオブジェクト上のポリゴンを選択します。

  2. [Shift]+[W]キーを押して[頂点カラーペイント ツール]を起動します。

  3. [Ctrl]+[W]キーを押して、[Brush Properties]プロパティ エディタを開き、[頂点カラー]タブで、[選択]オプションを以下のいずれかに設定します。

    • [無視](Ignore)ペイントは、オブジェクト全体に影響を与えます。選択したポリゴンは影響を受けません。

    • [使用](Use)ペイントは、選択したポリゴンにだけ影響を与えます。

    • [除外](Exclude)ペイントは、選択したポリゴンを除くオブジェクト全体に影響を与えます。

       

    選択したポリゴン

    [選択]を[無視]に設定した場合に、オブジェクトに頂点カラーをペイントした結果。

       

    [選択]を[使用]に設定した場合に、オブジェクトに頂点カラーをペイントした結果。

    [選択]を[除外]に設定した場合に、オブジェクトに頂点カラーをペイントした結果。

  4. 必要に応じて、オブジェクトに頂点カラーをペイントします。

カラー ペイント モードを設定する

カラー ペイント モードは、[頂点カラー ペイント ツール]を使用する場合にオブジェクトに頂点カラーでペイントする対象を指定します。

ペイント モードを選択するには

  1. [Ctrl]+[W]キーを押して[Brush Properties]プロパティ エディタを開きます。

  2. [頂点カラー]タブで、[カラー ペイント モード](Color Paint Mode)を以下のいずれかに設定します。

    • [RGB](RGB): オブジェクト上でペイントすると、RGB チャンネルだけが影響を受けます。

      [Brush Properties]プロパティ エディタ内の任意のパレット コントロールを使用してカラーをピックできます。RGBA スライダを使用してカラーを設定する場合、このモードではアルファ値の効果はありません。

    • [アルファ](Alpha): オブジェクト上でペイントすると、アルファ チャンネルのみが影響を受けます。

      パレット コントロールの RGBA スライダ内の A スライダを使用してアルファ値を設定できます。他のカラー選択コントロールは影響を受けません。

    • [RGB+ アルファ](RGB+Alpha): オブジェクト上でペイントすると、RGB チャンネルとアルファ チャンネルの両方が影響を受けます。

      [Brush Properties]プロパティ エディタ内の任意のパレット コントロールを使用してカラーをピックできます。アルファ値を設定するには、パレット コントロールの RGBA スライダ内の A スライダを使用する必要があります。

      注:

      デフォルトでは、3D ビューにアルファ チャンネルは表示されないので、ペイントされたアルファを確認するにはスイッチをオンにする必要があります。

      そのためには、ペイントを行っているビューポートのをクリックして[プロパティ]を選択し、[Camera Display]プロパティ エディタを開きます。 [頂点カラー]を[アルファの表示](Vertex Color Property Display to Show Alpha)に設定します。

    • [ルミナンス](Luminance): オブジェクト上でペイントすると、そのルミナンスが影響を受けます。

      ルミナンス モードがアクティブになると、パレット コントロールは非表示になります。ペイントするルミナンスのレベルを設定するには、[不透明度]値を調整します。

    • [色補正](Color Correction): オブジェクト上でペイントすると、色補正設定に応じて現在の頂点カラーが修正されます。

      色補正モードがアクティブになると、パレット コントロールは色補正設定に変わります。色補正設定では、[色相]、[輝度]、および[彩度]の各シフトを設定して色補正を適用できます。

    • [スムーズ](Smooth): オブジェクト上でペイントすると、隣接する頂点上のカラー間のトランジションが滑らかになります。このオプションが機能するのは、[カラーのペイント方法](Color Paint Method)[ブラシ](Brush)に設定されている場合だけです。

      スムージングでは、ブラシ スタンプのセンターに最も近い頂点のカラーが重視される傾向があります。

数値により頂点カラーを編集する

Weight Editor を使用して、数値により頂点カラーを編集できます。Weight Editor は、ウェイト マップと頂点カラーに加え、エンベロープ ウェイトにも使用できます。

ウェイトエディタの表示

  1. エンベロープ、ウェイト マップ、または頂点カラー プロパティを持つ 1 つまたは複数のオブジェクトを選択します。
  2. [表示](View) [アニメーション](Animation) [Weight Editor]を選択するか、[Ctrl]+[E]キーを押します。

Weight Editor を使用して頂点カラーを編集する

A

選択したセルの値を設定します。値は編集モード(N)により影響を受けます。

異なる値を含む複数のセルを選択した場合、スライダは空白ですが、スライダを通常のように使用してすべての値を変更できます。

B

右クリックして、値によりソートするか、列を非表示にします。

C

複数の頂点カラー プロパティ。ダブルクリックして展開/縮小するか、または右クリックして詳細オプションを開きます。

D

ポリゴン ノード(テクスチャ サンプル ポイント)が行で一覧表示されます。行ラベルをクリックして選択するか、右クリックして選択した行を非表示にします。行の境界線をドラッグしてサイズ変更します。

最初の縦の分割線をダブルクリックして最初の列のサイズを変更し、プロパティ名を自動フィットさせます。

E

テーブル内の各セルは、そのカラー チャンネルのノードの値を示しています。

テーブル内の任意のセルの値を直接設定するには、セル内で右クリックして値を入力します。

F

選択したセルが強調表示されます。

  • セルを選択するには、そのセルをクリックします。
  • セルの矩形範囲を選択するには、セルをクリックして選択範囲にドラッグします。または、最初のセルを選択し、[Shift]を押しながら最後のセルをクリックして選択します。
  • セルを選択に加える場合は、Ctrlキーを押しながらセルをクリックします。
  • 一連のセルを追加選択するには、[Ctrl]を押しながらセルをクリックして選択範囲にドラッグします。または、[Ctrl]を押しながら最初のセルをクリックし、[Ctrl]+[Shift]を押しながら最後のセルをクリックします。

G

[ファイル](File)メニューを使用して、プリセットを保存したり、ロードします。ポリゴン ノードの数が現在の頂点カラー プロパティと同じ場合のみ、プリセットをロードできます。

[編集](Edit)および[表示](View)メニューのオプションは、ツールバーで直接使用することもできます。

H

現在表示されているエレメントにビューをロックします。

I

ビューがロックされているときにビューを強制的に更新します。また、[F6]キーを押す方法もあります。

J

ビューを消去します。

K

セルを3Dビューへ転送します。

L

頂点カラー プロパティのオペレータ スタックをフリーズします。

M

テーブルのポリゴン ノードの表示をコントロールします。

  • [表示](Show)選択した行を表示し、それ以外を非表示にします。
  • [すべて表示](Show All) すべての行を表示します。
  • [フォーカス](Focus)3D ビューで選択したノードの行を自動的に表示します。
  • [フィルタ](Filter)頂点カラーのプロパティに影響を与えません。
  • [ハイライト](Highlight)セルを選択したときに 3D ビューのノードを自動的にハイライトします(たとえば、選択フィルタが[サンプル](Sample)のときにポリノード 2 等分線が可視の場合)。

N

編集モード

  • [絶対値](Abs)選択したセルの値をスライダの値に設定します。

  • [追加](Add)選択したセルにスライダの値を追加したり、減算します。

  • [率加算](Add %)選択したセルの現在の値の割合としてスライダの値を追加したり、減算します。

  • [正規化](Normalize)[0, 255]ではなく、[0.0, 1.0]の範囲の正規化された値としてカラー値を表示します。

O

編集するエンベロープ ウェイト プロパティ、ウェイト マップ、または頂点カラー プロパティを選択します。

P

結果のカラーを表示します。クリックしてカラー コントロールを開きます。