キーフレーム アニメーションとモーション パス アニメーションをブレンドする
 
 
 

Maya では、モーション パス アニメーションとキーフレーム アニメーションのタイプをブレンドすることができます。この 2 つのアニメーション タイプをブレンドすることによって、両方の特性を利用することができます。このとき、2 つのタイプを切り替える場所を特定する必要はありません。

以下の手順では、2 つのアニメーション タイプをブレンドすることによって、飛行機がフロア サーフェスから垂直に上昇してモーション パスに沿って移動するようにキーフレーム設定します。これを実現するには、以下の手順を実行します。

モーション パスを移動するには

  1. シーン ビューで、パス カーブだけを選択します。
  2. チャンネル ボックス(Channel Box)で、PathCurve について移動 Y(Translate Y)を 5 に設定します。

    シーン ビュー内のパス カーブが地表プレーンの上方に移動します。飛行機はモーション パスにアタッチされているため、パス カーブと一緒に移動します。

飛行機のモーションをキーフレーム設定するには

  1. 飛行機だけを選択します。
  2. タイム スライダをフレーム 1 に設定します。
  3. チャンネル ボックス(Channel Box)で、移動 Y(Translate Y)を 0 に設定します。

    飛行機が地表プレーン上に移動します。

  4. 回転 X、Y、Z(Rotate X, Y, Z)の各チャンネル名と移動 X、Y、Z(Translate X, Y, Z)の各チャンネル名をクリック & ドラッグしてハイライトします。
  5. ハイライトされたすべての名前を右クリックして、表示されたプルダウン リストから選択項目のキー設定(Key Selected)を選択します。

    選択したチャンネルにキーが設定されます。これらのチャンネルをキーフレーム設定することによって、以下の手順で説明するブレンド コネクションが確立します。

  6. チャンネル ボックス(Channel Box)で、回転 Y(Rotate Y)を -90 に設定します。

    飛行機がモーション パスの位置から 90 度回転します。

  7. 回転 Y(Rotate Y)チャンネルを選択し、右クリックして、プルダウン リストから選択項目のキー設定(Key Selected)を選択します。

    キーフレームが飛行機に設定されます。

    チャンネルが追加でチャンネル ボックスに表示されています。既にモーション パス アニメーションがあるオブジェクトにキーフレーム設定すると、自動的に 2 つのアニメーション タイプをブレンドするためのコネクションが作成されます。これらの新しいチャンネルを使用して、キーフレーム アニメーションとモーション パス アニメーションのタイプのブレンドを制御します。これらを使用して、移動(Translate)アトリビュートと回転(Rotate)アトリビュートのブレンドを制御します。

  8. 下の表を参考にしながら、飛行機のキーフレーム モーションの残りのキーフレームを設定します。そのときにキーフレームが次の順序に設定されていることに注意してください。
    • タイム スライダでフレームを設定します。
    • チャンネル ボックスで移動と回転の値を設定します。
    • これらの値を設定するチャンネルだけを選択します。選択した名前を右クリックして、選択項目のキー設定を選択します。
      フレーム 選択 チャンネル アトリビュートの設定 選択

      20

      飛行機

      移動 Y: 1

      選択項目のキー設定

      30

      飛行機

      移動 Y: 2

      選択項目のキー設定

      30

      飛行機

      回転 Z: 170

      選択項目のキー設定

      40

      飛行機

      移動 Y: 3

      選択項目のキー設定

      40

      飛行機

      回転 Z: 170

      選択項目のキー設定

  9. タイム スライダの再生コントロールにある再生(Play)ボタンをクリックして、アニメーションを再生します。

    飛行機が地表プレーンから上昇して、フレーム 40 で停止します。

アニメーションが停止したのは、最初のキーフレームの設定でブレンド アトリビュートが自動的に作成されたときに、モーション パス アニメーションが切り離されていたからです。デフォルトではブレンド アトリビュートの値は 0 に設定されます。ブレンド値を 0 に設定した場合は、キーフレーム アニメーションがオブジェクトに対してフル インフルエンスを持ち、パス アニメーションが切り離されます。ブレンド値を 1 に設定した場合は、モーション パスがオブジェクトに対してフル インフルエンスを持ち、キーフレーム設定が切り離されます。ブレンド値を 0 と 1 の間に設定した場合は、飛行機のモーションは、キーフレーム アニメーションとモーション パス アニメーションをブレンドしたものになります。

次の手順では、ブレンドがフレーム 30 で始まってフレーム 70 で終わるようにブレンド アトリビュートをキーフレーム設定します。これによって、2 つのアニメーション タイプが 40 フレームに渡ってブレンドされます。

2 つのアニメーション タイプをブレンドするには

  1. タイム スライダをフレーム 30 に設定します。
  2. チャンネル ボックスで、ブレンド値が以下のように設定されていることを確認します。
    • blendAddDoubleLinear: 0
    • blendMotionPath: 0
  3. BlendAddDoubleLinear1 と BlendMotionPath1 チャンネルを両方選択し、いずれかの名前を右クリックして、プルダウン リストから選択項目のキー設定(Key Selected)を選択します。

    キーが飛行機のブレンド開始点に設定されます。フレーム 30 で 2 つのアニメーション タイプがブレンドを開始します。

  4. タイム スライダをフレーム 70 に設定します。
  5. チャンネル ボックスで以下のように設定します。
    • blendAddDoubleLinear1: 1
    • blendMotionPath1: 1
  6. チャンネル名の 1 つを右クリックして、表示されたプルダウン リストから選択項目のキー設定(Key Selected)を選択します。

    キーが飛行機のブレンド終了点に設定されます。フレーム 70 でモーション パス アニメーションはフル インフルエンスを持ちます。

  7. タイム スライダの再生コントロールにある再生(Play)ボタンをクリックして、アニメーションを再生します。

    2 つのアニメーション タイプが結合されますが、モーションは正しく表示されません。飛行機はモーション パスに沿って移動を始めようとした瞬間に上向きに反転します。

    ブレンド中の回転の補間タイプが正しく設定されていません。

pairBlend の回転補間(Rot Interpolation)設定をクォータニオン(Quaternions)に設定すると、ブレンド時の回転の補間方法が変更されます。この例では、クォータニオン(Quaternions)によってキーフレーム アニメーションとモーション パス アニメーションのブレンド中に、正しい補間タイプが供給されます。

ブレンドの回転補間タイプを編集するには

  1. チャンネル ボックス(Channel Box)で、pairBlend1 チャンネルをクリックします。
  2. pairBlend1 のアトリビュートが表示されるように、チャンネル ボックスをスクロールします。
  3. 左マウス ボタンでオイラー角の名前をクリックして、回転補間(Rot Interpolation)設定をクォータニオン(Quaternions)に設定します。
  4. pairBlend2 チャンネルをクリックします。
  5. 回転補間アトリビュート内のオイラー角の名前をクリックして、クォータニオンを選択します。
  6. タイム スライダの再生コントロールにある再生(Play)ボタンをクリックして、アニメーションを再生します。

    アニメーションがスムースに再生します。ブレンドでどの程度飛行機の回転を考慮すれば、飛行機がスムースにモーション パスを移動するのか確認してください。