ジャンプ先: 概要. 制限事項. 戻り値. 関連. フラグ. MEL 例.

概要

convertLightmap [-bakeSetDefault string] [-bakeSetOverride string] [-camera string] [-exportPathNames string] [-file string] [-help] [-miStream] [-notUndoable] [-project string] [-separator string] [-shadows] [-transferMapSpace string] [-useLensBake] [-vertexMap] string object [string object ...]

convertLightmap は、取り消し可能、照会不可能、および編集不可能です。

グローバル イルミネーションの計算は、高価で時間のかかるタスクであるため、リアルタイム レンダリングでは使用されません。シーン内のライティングの状態が変化しなければ、事前にオブジェクト上の照明を計算してテクスチャ マップや頂点カラーなどのしかるべきデータ構造に格納することができます。そして、保存したデータをハードウェア レンダリングやゲーム エンジンなどのリアルタイム アプリケーションに適用することができます。

ライト マップ レンダリング機能を使えば、サーフェス カラーやサーフェス ライティング(グローバル イルミネーションを含む)をオブジェクトごとのファイル テクスチャと頂点ごとのカラー内にプリ レンダーすることができます。さらに、このファイル テクスチャを正規のテクスチャ マップとして使って、ソフトウェア レンダリングを高速化したり、事前計算したレンダリング エフェクトをハードウェア レンダリングに適用したりすることができます。

mental ray for Maya は、ベイク処理とプリライティングを実現するために convertLightmap コマンドをサポートしています。

指定したシェーディング グループを指定したオブジェクト(のいくつかのコンポーネント)に割り当てる必要があります。任意の数のシェーディング グループとオブジェクトの組み合わせを指定することができます。指定したオブジェクトは、1 つのシェイプ ノードの 1 つのインスタンスを固有的に識別する必要があります。トランスフォーム名またはシェイプ名だけを指定した場合、このコマンドは最初の子供のシェイプまたはインスタンスの親を決定しようとします。1 つのオブジェクトに複数のマテリアルが割り当てられるように(メッシュ オブジェクト上のフェースごとの割り当て、複数のインスタンス化したシェイプ ノード上のインスタンスごとの割り当て)ベイク処理する場合は、シェーディング グループごとに 1 つのオブジェクトの参照を提供する必要があります。一方、1 つのマテリアルが複数のオブジェクトに適用されていた場合(マテリアルの共有)は、このシェーディング グループをすべてのオブジェクトの数だけ指定する必要があります。

コマンド フラグに加えて、各オブジェクトのベイクセットを通してオブジェクトごとの設定が可能です。オブジェクトにベイクセットがなく、-bo フラグが指定されなかった場合は、ベイクセットの既定の設定が使用されます。TextureBakeSet と VertexBakeSet のノード リファレンスを参照してください。

制限事項

ライト マップ レンダリングは、mental ray のレンダー グローバル(Render Globals)に設定されているレンダー精度を使って実行されます。特に、フォトン トレーシングとファイナル ギャザリングでは、ライト マップの生成に必要なグローバル イルミネーションの計算を可能にする必要があります。ただし、現在のバージョンでは以下のような制限事項が適用されます。

戻り値

string[]このコマンドは、ベイク処理の組み合わせが指定されたのとまったく同じ長さの文字列値の配列を返します。返される文字列には、成功した場合のベイク処理されたオブジェクト名(テクスチャ ファイルまたは頂点ベイク オブジェクトの名前)、または失敗した場合の文字列「error」が含まれます。

関連

Mayatomr

フラグ

bakeSetDefault, bakeSetOverride, camera, exportPathNames, file, help, miStream, notUndoable, project, separator, shadows, transferMapSpace, useLensBake, vertexMap
ロング ネーム(ショート ネーム) 引数タイプ プロパティ
-help(-h) create
詳細なヘルプ メッセージを出力します。
-vertexMap(-vm) create
頂点内に照明をベイク処理します。指定されない場合は、ライト マップ内にベイク処理します。
-useLensBake(-ulb) create
レンズ シェーダを使用してレンズをオブジェクトに対してシェイプする、特殊なテクスチャ ベイク処理モードです。-vertexMap フラグと一緒に使用すると無効です。単一の大きなオブジェクトをベイク処理するのに最適です。
-camera(-cam) string create
入射光の方向を計算するときに使用するカメラを指定します。既定: 現在のレンダー カメラ
-shadows(-sh) create
シャドウを考慮します。mental ray のレンダー グローバルでシャドウが無効になっている場合は、mental ray for maya がシャドウ マップを有効にして、シャドウ メソッド セグメントがオンになります。
-notUndoable(-nun) create
このパラメータを指定した場合は、このコマンドを元に戻すことができません。
-project(-prj) string create
プロジェクト ディレクトリを設定します。ライト マップにベイク処理すると、プロジェクトの「lightMap」サブ ディレクトリにライト マップが生成されます。「lightMap」ディレクトリが存在しない場合は、このコマンドがライト マップの書き込みに失敗します。既定: 現在のプロジェクトのルート ディレクトリ
-separator(-sep) string create
このパラメータが指定されると、ベイク処理でこの文字列が、複雑な DAG オブジェクト(複数のシェイプを持つ DAG インスタンスまたは階層的な DAG エントリ)の固有なファイル名を生成するときに、インスタンス名とシェイプ名を分離するために使用されます。既定: セパレータなし
-bakeSetOverride(-bo) string create
このパラメータを指定した場合は、指定したベイクセットが各オブジェクトのベイクセットの代わりに使用されます。
-miStream(-mi) create
このパラメータを指定した場合は、このコマンドは、ライト マップ レンダリングのほかに、mental ray スタンドアローンで使用できる mental ray ファイルを生成します。-f/-file フラグを指定する必要があります。
-file(-f) string create
生成する mental ray ファイルの絶対ファイル名を指定します。-mi/-miStream フラグを指定した場合にだけ有効です。
-exportPathNames(-xp) string create
ファイル リファレンスの書き出しオプションには、関連ライブラリ、インクルード mi ファイル、テクスチャ ファイル、ライト マップなどがあります。
文字列で個々のファイル リファレンスを指定できます。文字列の各文字は、1 つのファイル リファレンス エントリを表し、
0 - nochange、1 - absolute、2 - relative、3 - nopath、または
0 - nochange、a - absolute、r - relative、n - nopath を意味します。
ファイル リファレンス エントリは、次の順序で指定します。
関連ライブラリ、インクルード mi ファイル、テクスチャ ファイル、ライト マップ、ライト プロファイル、出力イメージ、シャドウ マップ、ファイナル ギャザー マップ、フォトン マップ、デマンド ロード オブジェクトの mi ファイル -mi/-miStream フラグを指定した場合にだけ有効です。
既定: nochange
たとえば、「-xp aarrararra」では、関連ライブラリ、インクルード ファイル、ライトのプロファイル、シャドウ マップ、デマンド ロード オブジェクト mi ファイルには絶対パス、テクスチャ ファイル、ライト マップ、出力イメージ、ファイナル ギャザー マップ、フォトン マップには相対パスが使用されます。
-transferMapSpace(-ts) string create
マップの転送操作にのみ使用します。マップ空間を指定します。「world」または「object」になります。既定: world
-bakeSetDefault(-bd) string create
シーン内で他のベイク セットに割り当てられていないすべてのオブジェクトを含めるためのベイク セットを指定します。

フラグはコマンドの作成モードで表示できます フラグはコマンドの編集モードで表示できます
フラグはコマンドの照会モードで表示できます コマンド内でフラグを複数回使用できます。

MEL 例

// Bake a texture for |pSphere1|pSphereShape1 using the 'persp' camera and the initialShadingGroup.
// This uses the bakeset assigned to |pSphere1|pSphereShape1.
convertLightmap -camera persp -sh initialShadingGroup |pSphere1|pSphereShape1;

// Generates a mental ray file that can be used with mental ray standalone.
// Texture files exported with absolute path, and all other file entries
// are exported with no path.
convertLightmap -mi -file "C:/Dev/bake.mi" -xp "331333333" -camera persp -sh initialShadingGroup |pSphere1|pSphereShape1;

// Bake to verticies for |pSphere1|pSphereShape1 using the 'persp' camera and the initialShadingGroup.
// This uses the bakeset override tmpVerticesBakeSet.
convertLightmap -camera persp -sh -vm -bo tmpVerticesBakeSet initialShadingGroup |pSphere1|pSphereShape1;